我々の為に [ヨハネ受難曲]

2010年11月5日の練習(その1)

先生は、新しい所に入りましょうとおっしゃて、
26番コラールに進みました。

ついに、イエス様は磔にされてしまいました。
ピラトは何とかイエス様を解き放とうとしたのに。
蒙昧で、凶暴な群衆によって。

しかし、その十字架こそが、
我々の救いであり、
十字架があるからこそ、我々は罪から許される。

ひとつ前の22番コラールの内容を思い出してみます。

22. コラール
Durch dein Gefängnis, Gottes Sohn,
Muß uns die Freiheit kommen;
Dein Kerker ist der Gnadenthron,
Die Freistatt aller Frommen;
Denn gingst du nicht die Knechtschaft ein,
Müßt unsre Knechtschaft ewig sein.

あなたが囚われたことで、神の子よ
私たちに、自由がもたらされたのです。
あなたの牢獄は恩寵の座であり
信仰深い人々の、隠れ家なのです。
なぜなら、あなたが隷従の身を受け入れなければ
私たちの隷従は、永遠に続いたに違いないのですから。



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イエス様は、何も悪い事をしておられないのに、
盗人のように捕らえられ、処刑されました。
それは、みんな我々の罪のゆえで、
我々の為に十字架にかかってくださったのです。

それは、聖書で預言されていたことで、
決まっていたことでした。

そして、それが成し遂げられた事は、
我々の罪は、許されたということで、
ある意味で喜ばしいことであるのです。

だからこそ、クリスチャンはいつも、
十字を胸につけ、
その事を忘れないように、
十字架を仰ぎ見るのです。

ゴルゴタの丘で、十字架にかかったイエス様。

その場面の後に、26番コラールが歌われます。
苦しい場面であるのに、
長調で、涙が出るほど、美しい音楽なのです。
バッハは十字架は救いだと、
音楽で教えてくれているのです。


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26. コラール
In meines Herzens Grunde
Dein Nam und Kreuz allein
Funkelt all Zeit und Stunde,
Drauf kann ich fröhlich sein.
Erschein mir in dem Bilde
Zu Trost in meiner Not,
Wie du, Herr Christ, so milde
Dich hast geblut' zu Tod!


私の心の奥底では、
ただ、あなたの名前と十字架だけが
いつも、どんな時でも輝いていて、
それでわたしは喜んでいられるのです。
その姿を私の前に現し、
苦しんでいる私を慰めてください、
主、キリストよ、あなたがとても穏やかに、
死にいたるまで血を流した姿を!


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この26番を、始め、
言葉なしに、ラララと歌っていきました。

バス5小節目のBの音は、下がっているけども、
上昇している音型だと思えば、
捕らえやすいです、と、先生はおっしゃいました。
バス6小節目のAの音は正確に。

ラララで歌った後に、
テキストだけ読む、リズム読みを練習いたしました。

そして、歌詞で歌う。
先生は「歌詞で歌うと、さっきのラララより、
二割五分くらい、響きが減ってしまうねぇ」とおっしゃり、

「歌詞がついても、響かせるように歌うこと」とおっしゃって、
自ら、美しく歌ってくださいました・・・

そう、いつものごとく、ソプラノ・パートを美しく、
もう、本当にうっとりするお声で・・・

我々、ソプラノは本当に、穴があったら入りたいくらい…で(^^;

それから、フェルマータの終止の仕方を、一度学習したら、
いつも忘れて、もとに戻らないように、
ひとつひとつ習得していって下さいと。

発音に気をつけて、KreuzのK、FunkeltのF、

9小節目のinのn、demのmをしっかりと。

バス13小節目下がっていくときは、フラット、
上がっていくときは、ナチュラルを感じて。

ソプラノ10小節のBildeのdeが下がらないように。

ソプラノは、In meines Herzens Grundeのフレーズ
体重をどうのせていって、どこが頂点にするか
考えて歌うこと。
もっと、力を抜いて美しい声で。

テナー14小節目の、mildeのCが下がらないように。

・・・・・・・・・・・つづく・・・・・・・・・・・・・

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